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減価償却と税引後キャッシュフロー

減価償却費は実際の支出を伴わない経費であり、課税所得を圧縮することで税引後キャッシュフローを大きく押し上げます。構造別の耐用年数と建物按分が、税効果を左右します。

1. 構造別の法定耐用年数

2. 中古資産の耐用年数

築古物件は以下の簡便法で耐用年数を計算します。

例:築28年の木造アパート(法定22年超)→ 22 × 0.2 = 4年。 建物按分が3,000万円なら年間750万円を4年間で償却でき、強力な税効果が生まれます。

3. 建物按分の決め方

土地は減価償却の対象外、建物のみが対象です。按分方法は以下の優先順位:

  1. 売買契約書に明記されている金額
  2. 消費税額からの逆算(消費税 ÷ 0.10 = 建物価格)
  3. 固定資産税評価額の比率で按分
  4. 建物の標準的建築価額から逆算

建物按分が大きいほど減価償却費が増え税効果は高まりますが、税務調査で 否認されないよう客観的根拠を残す必要があります。

4. 税引後キャッシュフローの計算

課税所得 = NOI − 支払利息 − 減価償却費 − その他経費 税額 = 課税所得 × 限界税率 税引後CF = NOI − 元利返済額 − 税額

ポイントは、減価償却費は税額計算には引くが、実際のキャッシュアウトには含めない点。 これが「黒字なのに税金がほぼゼロ」「赤字計上で本業の所得と損益通算」という 税効果ロジックの源泉です。

5. デッドクロスへの備え

減価償却期間が終わると課税所得が一気に増え、税引後CFが急減します(デッドクロス)。 この前に売却するか、新規物件で減価償却を積み増すかを、購入時点で計画しておくべきです。

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